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脳卒中再発予防! [メタボリックシンドローム]



脳卒中再発予防を検討する臨床試験「PRoFESS(R)」の結果論文がNew England Journal of Medicine に掲載

Tokyo, Sept 4, 2008 - (JCN Newswire) - WHO(世界保健機関)によると、脳卒中による死亡者数は毎年570 万人にのぼると推計されています。虚血性脳卒中の既往歴のある45~64 歳の患者では、8~12%が30 日以内に死亡し、最初の脳卒中では生存した場合でもその後1年以内に脳卒中を再発する累積リスクは7.7%、5 年以内の再発の累積リスクは18.3%になるといわれています。 脳卒中再発予防を検討するために実施された「PRoFESS(R)」試験の結果を示す論文が、このほど8 月27 日付でNew England Journal of Medicine(オンライン版)に掲載されました。

PRoFESS(R)(Prevention Regimen For Effectively avoiding Second Strokes)試験は、脳卒中再発予防療法での有用性について、徐放性ジピリダモール*1+アセチルサリチル酸の配合剤(Aggrenox(R)*2)とクロピドグレルを比較検討するとともに、高血圧治療薬(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)のテルミサルタン(ミカルディス(R)*3)を併用投与した場合と併用しない場合を検討したものです。

*1 ジピリダモール製剤は日本でも単剤で、冠血管拡張剤/抗血小板剤としてペルサンチン(R)の製品名で発売されていますが、脳卒中予防への適応はありません

*2 Aggrenox(R)は日本では発売されていません

*3 ミカルディス(R)は、日本で高血圧症を適応に承認されていますが、脳卒中予防への適応はありません

なお今回の論文掲載に先立ち、5 月に行われた欧州脳卒中学会(European Stroke Conference:ESC)でPRoFESS(R)の試験結果が発表されています。この発表に際して当時、試験の主任研究者らから次の通り見解が寄せられています。

エッセン大学(ドイツ)ハンス・クリストフ・ディーナー教授は、「高齢者で脳卒中の発症が広くみられていること、また再発頻度が高いことを鑑みると、それぞれの患者に適した治療選択肢を、医師は提供するべきです。PRoFESS(R)のような大規模臨床試験の結果は、エビデンスに基づいて患者に最適な治療をより確実に選択するための、大きな拠りどころとなります」と述べています。

また、マイアミ大学(米国)神経学部ラルフ・L・サッコ教授は、「この試験に参加した患者にもっとも多く見られたアウトカムは脳卒中の再発でした。この試験によって、個々の患者に最適な脳卒中再発予防治療をより確実に選択することを可能とする、治療選択肢を比較したエビデンスが得られました」と見解をまとめました。

PRoFESS(R)試験は35 ヵ国695 施設で20,332 例を対象に実施されました。PRoFESS(R)試験は、患者を無作為に、徐放性ジピリダモール200mg+アセチルサリチル酸25mg (Aggrenox(R))1 日2回投与群とクロピドグレル(75mg)1 日1 回投与群に割付けると同時に、各群にテルミサルタン80mg(ミカルディス(R))とプラセボを無作為に割付けた、無作為化二重盲検2x2 要因デザインで実施されました。

テルミサルタン(ミカルディス(R))の脳卒中再発予防効果

–試験開始から6 ヶ月目以降では、プラセボとの比較で有意差をもってテルミサルタンが優位-

PRoFESS(R)試験の結果から、徐放性ジピリダモール200mg+アセチルサリチル酸25mg またはクロピドグレルといった脳卒中再発予防療法に加えてテルミサルタンを投与した場合の脳卒中再発予防効果は、平均2.5 年の観察期間で、テルミサルタン群とプラセボ群の間に有意差は見られませんでした(8.7%対9.2%; ハザード比:0.95, 95%信頼区間0.86-1.04, p=0.23)。

但し投与開始から6 ヵ月目以降では、有意差を持ってテルミサルタン群が脳卒中の再発を軽減させました(5.3%対6.0%; ハザード比:0.88, 95%信頼区間0.78-0.99, p=0.029)。主な血管イベントの複合エンドポイント(血管死、心筋梗塞、脳卒中、心不全の新規発症および悪化の発症抑制についても同様に、2.5 年の観察期間を通じての有意差は見られませんでしたが(13.5%対14.4%; ハザード比:0.94, 95%信頼区間0.87-1.01, p=0.11)、投与開始から6 ヵ月目以降では、有意差をもってテルミサルタン群が優位との結果が示されました(8.8%対10.1%; ハザード比:0.87, 95%信頼区間0.80-0.95, p=0.0029)。

PRoFESS(R)試験から、テルミサルタンの脳卒中既往患者に対する安全性と高い忍容性が改めて確認されました。ベーリンガーインゲルハイムとアステラス製薬はPRoFESS(R)試験について、臨床上の課題を正面から見据えた重要な大規模臨床試験であり、今後の解析によっても医学に寄与する更なる知見が得られるものと、その意義に期待しています。

徐放性ジピリダモール200mg+アセチルサリチル酸25mg(ER‐DP+ASA)(Aggrenox(R))とクロピドグレルの脳卒中再発予防における有用性の比較PRoFESS(R)試験の結果から、非心原性虚血性脳卒中患者20,322 例での脳卒中の再発、及び、「脳卒中の再発、心筋梗塞、血管死の複合エンドポイント」のリスクは、両群ともほぼ同等であることが明らかになりました。

主要エンドポイントである、脳卒中再発リスク低減に関する徐放性ジピリダモール200mg+アセチルサリチル酸25mg (ER‐DP+ASA)のクロピドグレルに対する非劣性の検討では、約2.5 年にわたる平均観察期間を通じて、統計的に非劣性は検証できなかったものの、医学的には類似した有効性がみられました(ER-DP+ASA 群:9.0%,クロピドグレル群:8.8%; ハザード比:1.01, 95%信頼区間0.92‐1.11, p=0.78)。

「脳卒中の再発、心筋梗塞、血管死の複合エンドポイント」については、両群とも発症率で同等でした(ER-DP+ASA:13.1%, クロピドグレル:13.1%; ハザード比:0.99, 95%信頼区間0.92‐1.07, p=0.83)。頭蓋内出血を含む大出血イベントは、ER-DP+ASA 群でクロピドグレル群より頻回にみられました(大出血イベント発現率ER-DP+ASA 群:4.1%, クロピドグレル群:3.6%; ハザード比:1.15, 95%信頼区間1.00-1.32,p=0.06)。脳卒中の再発または大出血イベントをあわせた発症頻度について、両群間に有意差は見られませんでした(ER-DP+ASA 群:11.7%,クロピドグレル群:11.4%, ハザード比:1.03,95%信頼区間0.95-1.11, p=0.50)。

テルミサルタン(ミカルディス(R))の特徴

ミカルディス(R)は、多くの臨床試験を実施し有用性の検討を行っているアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)です。ミカルディス(R)の脳・心・血管イベント抑制を検証するために実施した「PROTECTION 」臨床試験プログラムや大規模臨床試験プログラム「ONTARGET(R) 」、「PRoFESS(R)」に登録された被験者は、合計58,000人を超えました。

ミカルディス(R)はベーリンガーインゲルハイムにより発見・開発された薬剤で、日米欧を含む84ヵ国以上で発売されています。日本では、日本ベーリンガーインゲルハイムが製造し、アステラス製薬が販売を行ない、両社でコ・プロモーション(共同販促)をしています。日本での効能効果は、「高血圧症」です。


概要: アステラス製薬株式会社

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